2020年7月3日金曜日

グルーミング 床屋さん

魚の世界にも前投稿のサルのグルーミングに似た行動がある。
サンゴ礁の周辺に住む小魚、小エビがハタなどの大きな魚のエラ、ヒレを掃除をしてやる行動 これらは共生と呼ばれる。

共生は小魚の方が除去したものを食料にし、大きな魚の側は付着した寄生虫などを取り除いてもらうということで成り立つ。
大きな魚はどうやって餌と共生仲間とを見分けているのだろう。小魚は大きな魚が普段食べている餌のサイズも形もそれほどの差異はない。

見分けのコツは小魚側が踊るダンスと表面模様にあるという。それにお客さんである大きな魚は我々の床屋さんと同様、いつも決まった場所へ行って順番を待つようだ。小さな魚の床屋さんはお客さんの前でダンスを踊りながら近寄ってくる。それを確認したお客さんは口を開け、エラを開けて お願いしますと言う。

何故いつもお馴染みさんでお願いするかというと、人間の場合と同じで毎回別の場所を探すのは面倒だし、厄介だしということらしい。

この魚たちの習性で興味が湧くのは彼らの潜在能力のこと。魚同士でこのように特殊な社会を作り出して互いに共生し合って生きていること、魚たちの意識を持たない遺伝子が自分たちの種の保存にとって役に立つ情報を取捨選択を繰り返しながら遺伝子プールの中でバトンリレーしていることだ。

そして遺伝子の記憶は人間にも引き継がれている。
我々の経済そのものが共生であるし、床屋さんで代金を支払うお金も共生の形の一つだ。

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