2012年3月29日木曜日

人にやさしいお宿に泊まりたい



別府温泉に行ってきた。
お袋を温泉に連れて行ってあげたいと思うが、本人の身体能力を考えるともう無理なことかなと半ば諦めていました。


ところが突然の事でその話が持ち上がった。姉が急に言い出したのだ。二人で相談して何とか実現させる方法はないかと相談し、そしていくつかの条件を挙げ、想定を満足できる旅館を探す事にした。




探す条件は二つ。先ず階段を使わずにお風呂に行けることこれが必須。そして美味しい食事が楽しめ心地よく応対してくれること、この2点。実際探してみるとなかなか見つからない。


探していた時の旅館側の応対から、以外にもハートフルな施設意識は持っていないように感じられた。高齢化社会の到来は以前から言われ、これまでの踏襲では旅館経営も大変であろう。活路を見出すかも知れないハートフル対応に手だてをしてこなかったようでした。


そうであれば考えを少し変えて、費用は高くなるが部屋にちゃんとした温泉が設えてある旅館を探そうということになりました。そして最終的に到達したのが「別府yuya」でした。






この旅館は母屋と離れのお宿とで構成されている。上の写真はそれらの二つをつなぐ回廊です。少しスロープになっている。母屋で食事を戴く事になりますので、一泊で夕と朝の2回ここを渡る事になります。母屋の上がり框と私達が泊まった部屋にだけ少しの段差があり、そこだけが1.2段の階段を超えなければなりません。しかし介添えを行えば然程問題ではありませんでした。




ここが私たち専用のお風呂です。家庭にあるお風呂の距離にありますので、足の悪いお袋にとっては利用し易かったのではないかと思います。お風呂は写真のように露天になっておりますが、真ん中当りに引き戸がありますので、寒い時にはそれを閉める事が出来るようになっております。(お湯の表面と扉の下端との間に15cmほど隙間が出来てしまうので風が入ってくる)露天なので、温度管理が大変そうに感じましたが、泉質も良く気持ち良い温泉で私達は日に何度も楽しむことができました。




結局ここで連泊した。朝夕の都合4回の食事の際、同じダイニングルームを用意してくれました。上の写真のお庭を眺めながらたっぷりと時間をかけて料理を戴きます。料理は和風スタイルの創作懐石です。数々の厳選された材料を使っていたようで全般にとても美味しかったです。私は特に豊後牛を使った料理がおいしいと思いました。魚の方は関アジが印象に残っています。




これからはシニア世代が動く。そして我々のようにシニアと更にその親との家族旅行が増えていくだろうと私は考える。旅館のサービスもこれまでのように料理を盛り付けているお皿の数を競って、どうだと言わんばかりの態ではいられないと思う。家族旅行はそう何回もいける訳ではないので、やはり実現できる旅行は印象深いものにしたいと誰もが思うところである。そんな希望に応えてくれるお宿をどんどんと増やして貰いたいものである。